ブックレビューの最近のブログ記事

うれしい復刊!「服従の心理」

「服従の心理」が復刊!

事実上の絶版状態で、中古市場でも1万5千円くらいの値が付いている
「服従の心理」が山形浩生さんの翻訳で復刊したようです。

心理学者スタンレー・ミルグラムの有名な通称アイヒマン実験の詳細を
克明に描き、人間がいかに残酷な行為に嵌ってしまうのかを
引き込まれるように読んだ覚えがあります。最近、また読みたいと思って
探していたのですが、どうやら絶版状態のようで諦めていたのですが
とても嬉しい復刊となりました。

アイヒマン実験(正式名称は「ミルグラム実験」)については、Wikipediaが詳しいです。



服従の心理
服従の心理
posted with amazlet at 08.11.20
スタンレー ミルグラム
河出書房新社
売り上げランキング: 1652

書評:クチコミの技術

予約していた「クチコミの技術」が昨日届きました。

個人的な感想として、本書のタイトルは「クチコミの技術」ではなく
「クチコミの原則」や「クチコミの鉄則」の方が、本書の内容に近い気がします。
なぜなら、クチコミを起こすことについてテクニカルな記述はありません。

「クチコミの技術」は、主にブログを用いたマーケティング指南書と言えます。
ネット上ので発生したクチコミの事例を具体的に列挙した上で
その発生のメカニズムを、時系列に分析しています。

ヒゲソリ、アニメ、映画、パソコン、デジカメ、美術の展覧会などなど
この辺りの事例の豊富さは、かなり参考になるのではないでしょうか。

また、その分析の視点も、著作者自身がブログの第一人者であるゆえに
この事例でクチコミが発生した要因について、説得力のある解説になっています。

ブログについては

・ブログを毎日書き続けること

これが1番重要な要素になります。
冒頭で、技術でも何でもなく、原則や鉄則といった理由はコレです。

ただし「なぜブログを更新続けるのか?」といった理由やメリットについて
本書では、いろいろと言及しています。
これが、ブログを更新し続ける動機付けになるかもしれません。

1つ例を挙げると、同じ業種の企業で、一方がブログなし、一方がブログを更新し続けた場合
ブログを更新し続けた企業は、コンテンツ量の充実が図れます。
これが検索エンジンに有利に働き、あるキーワードで検索をした場合
検索結果の上位に表示される確率が高まって、自社のアピールにつながりやすくなります。

本書は他にも

・なぜブログが重要なのか
・クチコミを発生させるコツ(要素)
・炎上の起こる背景
・ブログの評価・自己分析の手法

など、ブログ界の第一線で活躍する人物ならではの内容になっています。

個人的に、自サイトを評価・分析する方法は、既知の情報であったので
その部分は、復習といった感じですが、全体的に読みやすく納得できる内容でした。

これが新書だったら、もっと満足度は高いのですが、
1500円分以上の価値は、充分にあると感じました。

クチコミの技術 広告に頼らない共感型マーケティング
コグレ マサト いしたに まさき
日経BP社 (2007/03/29)
売り上げランキング: 148

進化する電池の仕組み - 書評

書評に「進化する電池の仕組み」をアップしました。

進化する電池の仕組み - 書評

最近ソフトバンククリエイティブの本が熱いです。

昨日、レイ・クロック自伝「成功はゴミ箱の中に」を購入しました。
楽天ブックスに在庫切れで、注文キャンセルになったこの本ですが、
実店舗のジュンク堂書店でも売切れていました。(買ったのは紀伊国屋です。)

いろいろと売れているようで、レイ・クロック好きの私としては嬉しい限り。

でも、この本やビジネス詩の書評で、ユニクロの柳井正さんが
「僕の人生のバイブル」と書いているのですが、本当にそうなのか疑問です。

その疑問点については、長文ですが当サイトの書評で書いています。
ご興味があれば、ぜひ読んで頂きたいと思います。

書評:次世代ウェブ

佐々木俊尚さんの新著「次世代ウェブ グーグルの次のモデル」を読みました。

次世代ウェブ  グーグルの次のモデル
佐々木 俊尚
光文社
売り上げランキング: 591

副題に「グーグルの次のモデル」とあり、帯には「Web3.0のステージを制するのは、
一体どんなビジネスモデルなのか?」とあります。
本を売るための戦略でしょうが、このコピーの付け方は、少々おおげさに思えます。

なぜなら、本書は、「次世代ウェブとは、こういうものだ。」という内容でなく
「次世代ウェブは、まだ模索中。次世代ウェブの可能性として、Web1.0からWeb2.0への
変遷の流れと、現在の環境を分析すると、こういった可能性があるのではないか?」
という内容に、私自身は感じたからです。「次世代ウェブは、まだおぼろげ」なのです。

明確な解を求める向きには不満ですが、読み物としての面白さは失っていません。
このあたりは、綿密な取材に裏打ちされた、数多くのケーススタディを背景に
論理的な解説が加わることによって生じる説得力に起因するものでしょう。

佐々木さんの一連の著作にも感じられることですが、この丹念な取材力と、物事を
時系列に整理して、わかりやすく解説してくれる文章の相互補完が、佐々木節とも言える
独特な世界を創出しているように感じます。これは本書でもいかんなく発揮されています。

ちなみに、取材を受けた側のblogも2つほど見つけましたので、ご紹介します。

丸山茂雄の音楽予報 - 次世代ウェブ グーグルの次のモデル
So-net blog:風雲児たれ:次世代ウェブ

そして、かなり長いですが本書の目次の詳細を。

プロローグ

・思いつきから生まれたビジネスの種
・仮想通貨が急成長をもたらす
・「ジジイキラー」能力の第一世代、営業力の第二世代
・秀逸なビジネスモデルに加えて高い技術力 - 第三世代

第1章 源流 - 「おせっかい」なビジネスモデル

・明確な定義はない「Web2.0」
・進化の必然的帰結
・困難だったナレッジマネジメントの導入
・Web2.0の時代の集合知モデルを先取り
・「集合知の世界では、商品力こそがすべてだ」
・ウェブサイトが成功するための三原則
・多くの中小・零細企業はネットとは無縁
・商圏の壁をいかに突破するか
・「世界知識遺産」
・「オレはなあ、寂しいんだよ」
・突然の高成長の理由
・インフラとしての集合知モデル

第2章 進化 - 復古運動としてのWeb2.0

・カネだけが大量に集まった幼年期のベンチャー業界
・P2Pの威力と可能性
・成長するベンチャーに共通する三つの特徴
・アマゾンだからこそ可能なモデル
・プラットフォーム化しつつあるロングテールによるマッチングビジネス

第3章 変化 - 「地主制度2.0」と楽天の岐路

・楽天はWeb2.0企業なのか
・プラットフォームになるには「地主」にならなければならない
・「地主」としてのグーグルとアップル
・垂直統合モデル成功の背景
・従量制への大転換
・楽天が「中抜き」されてしまう可能性
・ニューエコノミー的収奪
・三次元思考の欠如

第4章 融合 - 交差するヤフーとミクシィ

・失敗続きだったコミュニティ・ビジネス
・行き詰った「収穫逓増の法則」
・コスト意識に乏しかった九〇年代のベンチャー
・危機感を募らせるポータルビジネス
・SNSの本質は人間関係
・情報の巨大な海から必要な情報をすくい上げる「UFOキャッチャー」
・ゲーム2.0
・ソーシャルの概念を持ち込んだオンラインゲームの可能性
・SNSの世界では民族性が非常に重要なファクター
・リアルマネーと兌換可能な仮想通貨
・RMT問題
・SNSの次のステージ

第5章 期待 - グーグルを超える「UFOキャッチャー」

・二〇〇七年の主なテーマ
・合従連衡を繰り返した初期の検索エンジン
・グーグルが制した二つの競争
・「過去の履歴」の限界
・母集団の増加は衆愚化を招くのか
・ビジネス寄り、文系寄りのソーシャルニュースコミュニティ
・ゲマインシャフトのサービスへの取り込み
・「メタRSSリーダー」や「メタブックマーク」への期待
・占いによる心理・行動分析は有効
・内なる精神的志向、心理までも取り込んだアプローチ

第6章 鉱脈 - 「リアル世界」に進出する日本の検索エンジン

・失敗を繰り返してきた経産省に対する不信感
・点在する「リアル世界」の技術を検索
・仕掛け人はネット業界出身の官僚
・来るべきデータベース極大化社会
・縮小するテレビCM市場
・日本にグーグルが生まれなかった理由
・世界を覆い尽くしつつある「無料経済」

第7章 進出 - 「無料経済」下の収益モデル

・アテンションエコノミーの世界での利益
・ミュージシャンがカネを払って、利用者は無料で聴くシステム
・冗長性が失われれば、コンテンツの質は低下していく
・新しかったはずのコンテナーモデルが権威化
・時期尚早だったネット配信サービス
・ゆるやかな連邦政府構想
・ネットがリアル経済へと進出していく現場

第8章 打破 - キーワードは「リスペクト」

・「ネットでの工作活動」との批判でブログ炎上
・プロセスの可視化に対する要求の高まり
・アフィリエイトのロングテール現象
・書きやすさの度合いに応じて単価も変わる
・企業にとって絶好のプラットフォームとしてのブログ
・「地主制度2.0」打破のカギ

あとがき


おぼろげな次世代ウェブにかかる霧を払うヒントに。

次世代ウェブ  グーグルの次のモデル
佐々木 俊尚
光文社
売り上げランキング: 591

追伸:
目次を書き起こして気付きましたが、
本書の目次(小見出し)はいくつか抜けがありますね。
意図的に実施しているのかもしれませんが。

できる100ワザSEO&SEMの感想

先月末に思わず衝動買いを。
できる100ワザ SEO & SEM 集客も売上もアップするヤフー!・グーグル対策です。

SEOとは、ざっくり言うとYahoo!とかGoogleの検索結果で、自分の運営するホームページが
なるべく上位に表示されるように頑張る努力や方策のことです。

正直、SEO関連の本ではヤフー!・グーグルSEO対策テクニックという良書がすでに刊行されています。
しかしながら本書を書店で立ち読み中に、買おうと決心したのは下記の部分。

<button onclick="Javascript:urchinTracker('/favorite/');window.external.AddFavorite
('http://pasokon.main.jp/','快適!パソコン生活術');">このサイトをお気に入りに登録</button>

↑これは、よく見かける「お気に入りに登録」ボタンのコードなのですが
Javascriptを用い、アクセス解析のGoogle Analyticsにて、何人の人が
お気に入りボタンを押したのかが計数できるようになっています。

これを応用すると、特定の外部リンクのクリック回数なんかもカウントできます。
具体的な方法は、本書の116ページや142ページをご参照ください。

個人的には、すでに知っている内容も多かったので、
もう少しGoogle Analyticsの踏み込んだ使い方が載っていると満足度は高かったです。

本書は初心者から中級者あたりの読者層を狙っている感じがします。
ホームページやブログを開設して、これからアクセスアップを考えている人には
なかなか有益な本になるかと思います。

できる100ワザ SEO & SEM 集客も売上もアップするヤフー!・グーグル対策
大内 範行 ジェフ・ルート 安川 洋 江沢 真紀 できるシリーズ編集部
インプレスジャパン

↓楽天ブックス
できる100ワザSEO & SEM
できる100ワザSEO & SEM

グーグル・アマゾン化する社会」を読みました。
(楽天ブックスで注文したのですが、届くのが少々遅かった。)

私は、この本のタイトルで、間違った先入観を持っていました。

明日生まれる卵はいくつ?

blogのカテゴリにブックレビューを追加しました。
主にビジネス書やパソコン関係のレビューを掲載していこうと思います。

今回のご紹介は「明日生まれる卵はいくつ?―走りながら考える新経営戦略」です。

明日生まれる卵はいくつ?―走りながら考える新経営戦略
ベリングポイント 増川 稔浩
ダイヤモンド・セールス編集企画
売り上げランキング: 175,438

さて、よく経済ニュースなどでコカコーラやIBMの業績を伝える際に
「第1四半期の決算は~。」「第4四半期の業績は~。」などと耳にします。
四半期決算とは、1年を4つに分けて3ヶ月ごとに決算を出す方法です。
日本だと年に1回、あるいは上半期・下半期に分けて年2回の決算の会社が多いです。
では、なぜアメリカの有名企業では、年4回の決算を採用しているのでしょうか?

文春新書の「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する」を読みました。
この本には…

・なぜ今グーグルが注目されるのか?
・グーグルが台頭してきた背景
・グーグルが与える既存ビジネスへの影響
・今後のネット社会の展望
・グーグルの問題点

などなどが詳細に書かれています。

「Web進化論」も非常に面白い本だったのですが、
インターネットに詳しくない人でも、この本は読みやすく
グーグルを中心とした、ネット社会についての理解を助けてくれる良著でしょう。

楽天は好決算だったようです。

ソース元:NIKKEI NET
楽天、前期の経常益2.3倍に・最終損益も黒字転換

>楽天が16日発表した2005年12月期の連結決算は、経常利益が2.3倍強の358億2600万円だった。
>売上高も2.8倍強の1297億7500万円と大幅に伸びた。
>最終損益も194億円の黒字(前の期は142億円の赤字)に転換した。

楽天はご存知のようにインターネット上の商店街を展開しています。
オンラインで買物といえば、楽天というぐらい認知度も抜群です。
今では当たり前のように、オンラインショッピングをする人が多いですが
一昔前は、インターネットで買物というと、かなり抵抗感のあることだったと思います。

ところで、もっと昔の買物はどうだったかのでしょうか。
鹿島 茂さんの著書「デパートを発明した夫婦」から引用すると